2025年10月11日土曜日午後2時11分、TGC 北九州が震えた!!──“真紅の衝撃”で始まった物語
14:11、TGC KITAKYUSHU 2025の1st FASHION SHOW STAGEが幕を開けた瞬間、空気が変わった。
「え、トップバッターは誰?」——会場がざわついたその瞬間、真紅の影がランウェイに現れた。
照明の中から姿を現したのは、全身を真紅に染めた生見愛瑠(めるる)。
その姿は、いつもの“可愛いめるる”ではなかった。
シースルードレスが照明を透かしてきらめくたび、観客は一瞬、息を呑む。

そのあとに続いたのは、まるでライブ会場のような歓声とペンライトの光。
「CanCamのめるる」じゃない。「俳優・生見愛瑠」としての覚悟
これまで“キュートの象徴”だった、めるる。
だが、この日の彼女は、まるで別人のようなオーラを放っていた。
- 日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞
- ドラマ『くるり〜誰が私と恋をした?〜』で初主演
- 『劇場版 TOKYO MER』で体当たりの演技
ファッションも、演技も、表現するという軸はひとつ。
この真っ赤なドレスは、「私、次のステージに行く」という覚悟の色だった。
観客席で涙ぐむファンの姿もあった。
「可愛い」だけじゃなく「強くて、自信のある女性」へと変わっていく彼女に、誰もが胸を打たれた。

lananが描く“NEW KAWAII”──強さと可愛さのあいだにあるもの
TGC北九州に初登場した、lanan(ラナン)。
ブランドのテーマは「fundamentally romantic(根本的にロマンチック)」。
めるるが体現したその姿は、まさに新しい“ロマンチック”の形だった。
真紅のシースルーという攻めの素材に、清潔感と品を残すバランス。
それは、「可愛い」だけでは語れない“生き方としてのファッション”だった。
いま、原宿を中心に広がる“NEW KAWAII”とは、
「誰かのためじゃなく、自分のために可愛くなること」。
めるるの姿は、そのメッセージを完璧に体現していた。

minami&なえなの──Z世代が共感する「等身大の強さ」
ステージには、続いてminamiとなえなのが登場。
世代もスタイルも異なる3人が、同じブランドの服を纏う。
SNSでも「自分らしく生きていい」と語り続けてきた彼女たちが、
同じステージで輝く姿は、Z世代のリアルそのもの。
「完璧じゃなくていい」「私のままで可愛い」──
そんなメッセージが、ファッションを通してまっすぐに届いた。
村重杏奈、“あざとかわいい”で締めた完璧なフィナーレ
ラストを飾ったのは、元HKT48の村重杏奈。
ブラックコーデにピンクのファートートを合わせた“ちょいふわ”スタイルで登場。
髪をかきあげて見せた大人の余裕、観客に微笑むキュートな仕草。
そして最後に見せた“しーっ♡”ポーズで、会場は悲鳴のような歓声に包まれた。
地元・山口県に近い北九州市のステージで見せた完璧なパフォーマンス。
その瞬間、TGCはただのファッションショーではなく、
「女性たちの物語が交差するステージ」になっていた。

トレンドキーワード“ちょいふわ”が伝える、心地よい余白
2025年秋冬のトレンドキーワードは「ちょいふわ」。
完璧を求めず、少し抜け感を残す。
それは、頑張りすぎない“新しい可愛さ”の象徴。
めるるの“攻めの赤”と、村重の“ゆるふわピンク”。
相反するスタイルが一つのステージで共存したとき、
ファッションは“多様性”という言葉を超えて、“自由”そのものになった。
TGC北九州が伝えたメッセージ──“可愛い”の定義は、私たちが決める
TGC KITAKYUSHU 2025の幕開けを飾っためるるの真紅のドレス。
それは、誰かの期待に応えるためじゃなく、
「自分の信じる美しさを貫く」という意志の表れだった。
観客の歓声、SNSのトレンド入り、そして無数の共感コメント。
このステージは、ファッションの枠を超えて“共感の連鎖”を生んだ。
めるるの一歩が教えてくれたのは——
「可愛い」は時代が作るものじゃない。
‘‘自分が決めるもの‘‘だということ。

✴️まとめ
TGC 北九州 2025の1stステージは、ファッションと生き方が重なった瞬間だった。
めるる、minami、なえなの、村重杏奈——4人の女性たちが魅せたのは、
可愛さの“再定義”と、女性の進化の物語。
そしてこの夜、北九州のランウェイに確かに咲いたのは、
「自分らしく生きる」すべての人のための‘‘愛の花‘‘だった。
💎 取材・文:前田 祐貴 📸 写真:安座間 優